『あるメイドの密かな欲望』(2015年) あらすじ

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監督:ブノワ・ジャコー

脚本:ブノワ・ジャコー、エレーヌ・ジマー

出演者:レア・セドゥ、ヴァンサン・ランドン

上映時間:95分

製作国:フランス、ベルギー

 

あらすじ

19世紀末のフランス・ノルマンディー地方

 

美しく自我の強い若い女セレスティーヌ(レア・セドゥ)は、新しい屋敷で小間使いとして働き始めます。気難しい女主人に小言を言われる日々が続く一方、その夫にも悩まされる日々。夫は以前もほかのメイドに手を出して妊娠させたことがあり、その妊娠が原因で女中が退職するということがあったのです。

 

屋敷には料理女のマリアンヌと庭師をしている男性ジョゼフも住み込みで働いていました。ジョゼフは微笑みも見せない不愛想な男ですが、セレスティーヌとジョゼフはお互いに興味を覚え始めます。

 

映画ではセレスティーヌの回想が挿入され、過去の女主人たちとの逸話が出てきます。 ある中年女性のメイドだった時には、その女性が隠し持っていた女性用大人のおもちゃが税関で見つかったことがありました。 また別の老齢の女性のもとで働いていたときには、その孫で病気療養中の若い男性と体の関係を持ってしまい、その行為が原因でその男性が死亡してしまったこともあったのです。

 

そうした過去の仕事を経て、今の新しい屋敷での仕事をしているセレスティーヌですが、女主人との折り合いが悪く、ちょっと遅れただけで小言を言われ、さらにセレスティーヌの母親が亡くなったという手紙が届いたときにも、葬儀出席のための休暇すらもらえないありさまでした。

 

ある晩、セレスティーヌは庭師ジョゼフが反ユダヤ主義の活動をしていることを発見します。同時に、ジョゼフは将来のビジネス計画を持っており、カフェ経営のアイデアセレスティーヌに打ち明けます。さらに、セレスティーヌにその計画に参加してほしい、自分と結婚してこの屋敷を抜け出そうと持ち掛けるのです。

 

セレスティーヌはその場で即答せず、答えを保留します。しかし後日、彼女はジョゼフに近づいてゆき、彼の屋敷脱出計画に加わることになります。

 

 

 

以下、ネタバレ注意

ジョゼフはセレスティーヌとともに、移住計画の資金源とするため屋敷にある高価な物品を盗み出します。 翌朝になって盗難が発見され、警察は捜査を続けますが、何の手がかりもないまま時間が過ぎていきました。

 

結局この盗難事件は未解決のまま警察が捜査を打ち切ります。

 

ジョゼフは長年勤めた庭師の仕事を辞めて屋敷を去りますが、セレスティーヌはしばらく屋敷にとどまり、女主人とうまくやってゆくようになります。ジョゼフはセレスティーヌを迎える準備ができたら屋敷の外からライトで知らせてくれることになっていたので、それまで彼女は屋敷で働きながら待っていたのです。

 

ある晩、窓の外に光るジョゼフのライトを発見したセレスティーヌはマダムに暇を告げ、その後ジョゼフとともに同じ馬車に乗り、移住先のシェルブールに向かうのでした。