『ジョーカー』(2019年) あらすじ
監督:トッド・フィリップス
脚本:トッド・フィリップス、スコット・シルヴァー
出演者: ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロ
上映時間:122分
製作国: アメリカ合衆国
あらすじ
1981年、ピエロの大道芸人として生計を立てながらスタンドアップコメディアンを目指すアーサー・フレックは、母親のペニーとゴッサム・シティで暮らしていた。 アーサーは障害を患っており、発作的に笑い出してしまう症状を抱えている。
ある日、ピエロ姿で屋外の仕事をしていたアーサーは、不良のギャングに襲われる。 彼の身の上を心配した同僚のランドルは、アーサーが身を守れるよう銃を貸してあげた。
ところが別の仕事で、子供の病院でピエロとしてのパフォーマンス中に持っていた銃がポケットから落ちてしまい、これが原因でアーサーはクビになってしまう。
その夜、帰りの地下鉄でピエロの化粧をしたままのアーサーは突然笑い出す発作が始まってしまい、これが原因で酔っ払った3人のビジネスマンに絡まれる。 3人と取っ組み合いになったアーサーは、持っていた銃で3人を撃ち殺す。
殺された3人は「ウェインエンタープライズ」の従業員で、この企業のトップであるトーマス・ウェインは市長選に立候補している億万長者だった。 ピエロによるビジネスマン殺害事件は、ゴッサムの貧困層による富裕層への反乱としてとらえられ、デモ活動へとエスカレートしていく。
アーサーは、人気トークショーの司会者マレー・フランクリンが番組内でアーサーのスタンドアップコメディのビデオを流しているのを見る。 マレーはアーサーが憧れている芸能人だった。
しかしマレーはアーサーのパフォーマンスをネタにあざ笑っており、アーサーは大きなショックを受ける。
アーサーは、母ペニーが億万長者トーマス・ウェインに宛てて書いた手紙を盗み見する。 そこには、アーサーがトーマスとペニーとの隠し子であると書かれていた。
アーサーはトーマス・ウェインのいる場所に乗り込み、自分が息子だと告げるが、ウェインはそれはペニーの妄想であり、さらに彼女はアーサーの実の母親ではないと告げる。
そんな中、ペニーは脳卒中を患い、入院してしまった。
アーサーは昔ペニーが収容されていたアーカム州立病院を訪れ、ペニーのカルテを奪って中身を見たところ、自分はペニーの実の息子ではなく養子であることを発見する。
翌日、アーサーは入院先の病院でペニーを枕で窒息死させてしまう。
マレー・フランクリンのTVショーで放映されたアーサーのスタンドアップコメディが予想外の人気を博したため、アーサーはマレーの番組に出演するように誘われる。
当日TV局へ行く準備をしていると、元同僚のランドルとゲイリーがアーサーのもとを訪れるが、アーサーはランドルを無残にも殺害し、ゲイリーには何も手をださずに逃げさせた。
スタジオへ向かう途中、アーサーに目をつけている2人の刑事が彼を発見、追跡を始める。 アーサーと刑事たちが乗り込んだ電車の中はピエロに扮したデモ参加者で満たされていた。しかし刑事が誤って乗客を撃ち殺してしまったことから暴動が始まり、そのすきにアーサーは逃げてしまう。
そしていよいよTVショーの本番に臨むのだった。
以下、ネタバレ注意
アーサーは拍手喝采を受け登場するが、病的なジョークを連発し、3人のビジネスマンの殺害を告白。社会がいかに劣悪で、虐げられている人を見捨てているか、強く抗議する。
生放送の本番中であるため司会のマレーは何とかアーサーとの話を続けるが、アーサーはマレーもまた他人の立場に立って物を考えない人だと非難する。
そしてマレーを銃で射殺してしまう。
外ではピエロの格好をした市民による暴動が最高潮に達していた。 その中を逃げ出すトーマス・ウェイン一家は、暴動参加者に殺害される。
そしてアーサーは ”民衆のヒーロー” として暴徒たちに迎えられるのだった。