『それでも夜は明ける』(2013年) あらすじ
監督:スティーヴ・マックイーン
脚本:ジョン・リドリー
出演者:キウェテル・イジョフォー
上映時間:134分
製作国:アメリカ、イギリス
あらすじ
ソロモン・ノーサップは妻と子供二人とともにニューヨークに暮らす自由黒人だった。
ヴァイオリニストとして生計を立てているノーサップは、ある日二人の白人から演奏のための短期出張の依頼を受ける。
しかし彼らは現地で食事中にノーサップにドラッグを飲ませ、倒れた彼を奴隷売買を行う人物に送ってしまう。
目覚めたノーサップは自分が自由黒人であることを主張するが一切聞いてもらえず、体罰を受け、船で輸送されてしまう。
ほかのアフリカ系アメリカ人たちとともにニューオリンズへ輸送されたノーサップは、奴隷売買所で「プラット」という別名を与えられる。
ノーサップはプランテーション農場のオーナーであるフォード家に売却されそこで働き始めるが、現場監督との関係が悪化。ノーサップと現場監督は取っ組み合いのけんかをする。
フォードはこのままではノーサップが現場監督に殺されると考え、ノーサップをエップスという別のオーナーに売却する。
エップスのプランテーション農場で、パッツィーという女性の奴隷と知り合う。
パッツィーはエップスのお気に入りの奴隷で、仕事もよく出来るが、エップスの妻の嫉妬の対象になり、陰険ないじめを受けていた。 さらに、夜中にはエップスによりレイプの被害にもあっていたのである。
ある時期、エップスの農場が害虫に襲われ収穫が出来なくなった。
そこでエップスはノーサップを含む奴隷たちを近所にある別のプランテーション農家のターナーへ貸し出す。
ノーサップはターナーのお気に入りで、近所で行われるパーティでヴァイオリンの演奏をして収入を得ることを許可していた。
しかしそれもつかの間、ターナー家での仕事も終わり、ノーサップたちはエップスの農場に戻される。
奴隷たちの中で、1人の白人がまざって一緒に働くようになった。彼の名はアームズビーといった。
アームズビーを信頼できると思ったノーサップは、ヴァイオリンの演奏で稼いだ金を支払うので、ニューヨークにいる友人あての手紙を投函して欲しいと頼み込む。
しかしお金を受け取っておきながらアームズビーは裏切り、エップスにノーサップからの依頼の内容をしゃべってしまう。
エップスはノーサップを問い詰めるが、ノーサップはアームズビーが嘘をついていると言い張って、難を逃れる。
以下、ネタバレ注意
アームズビーのいなくなった後、また別の白人が奴隷たちといっしょに働き始めた。
彼はバスと言い、アメリカの黒人奴隷制度に反対のカナダ人だった。
バスの主張を耳にしたノーサップは、今度はこの人物にニューヨークあての手紙を送ってくれるよう依頼する。
ある日、保安官がある人物とともに農場に現れ、ノーサップに立て続けに身元確認の質問をする。 そして「プラット」と呼ばれている彼がソロモン・ノーサップ本人であることを確認した。
ノーサップも、保安官といっしょにいる人物がニューヨークにいたころの知り合いであるパーカー氏であることに気づき、二人は抱き合う。
エップスはノーサップが自分の「私有財産」であると主張するが、保安官たちは法廷で争うことを言い残し、ノーサップを馬車に載せて連れて帰る。
農場を去る直前、親しかったパッツィーと別れの抱擁を交わし、ノーサップは12年ぶりに自宅に戻った。
家族たちの前で涙を流しながら、ノーサップが初めて口にした言葉は、家族への謝罪の言葉だった。