『愛と宿命の泉』(1986年)あらすじ

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監督:クロード・ベリ

脚本:クロード・ベリ、ジェラール・ブラック、マルセル・パニョル

出演者:イヴ・モンタンエマニュエル・ベアールダニエル・オートゥイユジェラール・ドパルデュー

上映時間:第一部 120分、第二部 113分

製作国:フランス、イタリア、スイス

 

あらすじ 

場所はフランスのプロヴァンス地方、第一次世界大戦の直後のこと。

 

兵役から村に戻ってきたウゴラン・スベランは、カーネーションの花の栽培で一儲けしようとビジネスを始める。

 

ウゴランの叔父セザール(近所の人たちにはパぺと呼ばれている)は、はじめこのカーネーション事業に懐疑的だったが、実際に市場で売れるのを目にしてから協力するようになる。

 

そしてその事業を拡大するために隣の農家の土地を買いたいと交渉に出かけた。 その土地には隠れた泉があることをパペは知っていたのである。

 

しかし隣の農家はその土地を売ることを拒む。

 

さらにそれが小競り合いとなり、その事故が原因で農家の主人は死んでしまう。

 

彼の葬儀のあと、パペとウゴランは誰にも気づかれないようにその土地にある泉を掘り当て、セメントで栓をする。

 

しかし彼らのこの仕業は、近くの小屋で昼寝をしていた男に見られていた。

 

この農家の土地はその姉であるフロレットが相続したが、彼女はその直後に亡くなってしまう。

 

そのため、フロレットの息子ジャンが相続した。

 

ジャンは都会で税関吏の仕事をしていたが、相続したことでこの村に妻と娘とともに引っ越してきた。

 

ジャンはこの土地を売るつもりはなく、むしろ自分で農業を行い成功させようと野心を燃やしている。

 

ジャンはこの土地の中に隠れた泉があることを知らない。 雨が降らないときには遠くの泉までロバで水運びをしていた。

 

実はジャンの農場がある場所は雨のめったに降らない場所なのだが、ウゴランとパペはそれをジャンに言わずにいたのである。

 

一方、ウゴランとパペの働きかけもあり、村人たちはジャンとその一家をのけ者にするようになる。

 

ジャンは始めの頃は農業で収入を得ていたが、長続きする水不足のせいで農作物は容赦なく枯れていく。

 

ジャンはついに自分で泉を掘る決意をし、一人で作業を開始。

 

ジャンは自分の土地を担保に金を借り、それでダイナマイトを買って泉を掘り当てようとする。

 

しかしそのダイナマイトが爆発したとき、岩の破片が頭にあたり、それが原因でジャンは死亡してしまう。

 

ジャンの土地はパペが買い取った。

 

いよいよその土地が自分のものになったパペは、ウゴランとともに昔セメントで栓をした泉を再び掘り起こす。カーネーションの栽培に使うためだった。

 

しかし二人がその泉を掘り起こしているところを、ジャンの娘マノンが目撃していたのである。

 

 

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以下、ネタバレ注意

数年後、美しく成長したマノンは羊飼いとしてこの土地に暮らし続けていた。

 

そんなマノンを目にしたウゴランは恋に落ち、彼女と結婚したいと願う。

 

しかしマノンはウゴランを毛嫌いし、一方で村に来たばかりの新任の教師と仲良くなってしまう。

 

マノンは自分の父親の悲劇を忘れることなく、パペやウゴランに復讐を企てていく。

 

そして偶然見つけた村の泉の地下源泉に栓をして水を止めてしまい、村人たちを混乱させる。

 

そんな中、村民たちの集まりの中でパペやウゴランと顔を合わせたマノンは、かつて二人が泉に栓をして父親ジャンに使わせなかったことを暴露する。

 

追い込まれパニックになったウゴランはその場でマノンにプロポーズするが、マノンは断固拒否。

 

ウゴランはそのショックで首をくくって死んでしまう。

 

一方、新任教師に説得されたマノンは、村の泉の源泉を再び開き、村の生活は元に戻る。

 

そしてマノンと新任教師はめでたく結婚した。

 

この二人の結婚を見届けるために村を訪れたある盲目の老女はパペの古い知り合いで、パペは彼女から昔の話を聞かされる。

 

そしてパペは、ジャンが自分の実の息子であり、マノンが自分の孫であることを知らされる。

 

パペはその衝撃から立ち直ることが出来ず、ある晩密かに息を引き取るのだった。